去年の後半からそれまで使っていた開くPCバッグをPeak DesignのEveryday Sling 10L(以降Everyday Sling)に乗り換えました。
当初は乗り換えるつもりはなく買い足しのつもりだったのですが、今は実質完全に乗り換えています。
乗り換えたきっかけ
ひらくPCバッグと言えばPCバッグのど定番として圧倒的な人気を誇る肩掛けバッグです。機能的かつ、重たい荷物を入れても軽く感じる絶妙な設計はお気に入りで実際にこのサイトでも今年買ってよかったものトップ5 2016でも3位で紹介させてもらっています。
このときの評価は変わっていなくて今でも妥当な評価だったと思っています。
乗り換えの最大のきっかけはひらくPCバッグへの不満ではなくライフスタイルの変化にありました。
買い替えに至った理由は私が就職して電車通勤するようになったことが大きいです。
開くPCバッグは15インチのMacBookProも丸呑みする大柄なカバンなので毎日の通勤には少し大きすぎると思ったこと。
個人で活動するときと会社で活動するカバンを分けたいと思ったこと。
そこで、ひらくPCバッグより小さなカバンを探すことに。
当初の本命はひらくPCバッグmini。
ひらくPCバッグ自体に満足していたので順当な選択だと思います。
ところが、Peak DesignのCapture V3を購入しようとPeak Designのサイトに訪問したときにEveryday Slingのアッシュをみて一目惚れ。
全体的にフラットで無骨な印象があるひらくPCバッグに比べて、ブラウンのロゴやブルーの差し色など ひと目見ておしゃれなムードがあります。
MacBook ProはUSB Type-Cの13インチモデルしか入らないようだったのでMacBook Proの買い替えに合わせてEveryday Slingに乗り換えました。
Everyday Slingのここが好き
伸び縮みする肩紐
Peak Designはサンフランシスコを起点とするベンチャーのカメラアクセサリメーカーで新商品の開発をKickstarterで行うという独特なスタイルをとっています。そして、Kickstarterでよく見るように商品に斬新な機能性がついているのが特徴です。
Everyday Slingもその多分にもれず、特徴的な機能がいくつかあります。
最大の売りは伸縮可能な肩紐で肩紐自体はシートベルトのような素材でできていて長さを調整する部分に大きな引手がついていてこれを引っ張ることで容易に長さを調整できます。
伸ばすとこんな感じ、カバンを背負ったりおろしたりするときや中の荷物をちょっと取りたいと言うときはこの長さ。

引き上げるとこんな感じ。
体に密着して邪魔になりません。このまま走ってもブラブラしないので安心。

紐を緩めてカバンを腹の方に持ってくると荷物を容易に取り出しできるのも嬉しい。
このときにフラップが外側を向いて目隠しになってくれるのも気が利いています。(ひらくPCバッグでは外側に蓋が倒れる仕組みだったのでこの方法をすると中身が丸見えになります。)

紐の伸縮は最初なかなか上手にできなくてこれは失敗したかもと思ったのですが、コツを掴むと簡単でした。
まずは伸びている状態で

紐の輪っかに指を通し

紐を引っ張りカバンを背中まで乗せあげます。

あとは輪っかを体の下の方に進めていくと シュルッ という心地よい音とともに紐が縮まります。

紐を伸ばしたいときは輪っかを上に引き上げるだけ かばんは自重で降りていきます。
慣れると伸ばすのも縮めるのも 1〜2秒で終わります。
これはなかなか便利で気に入っているポイント。
でも私が一番気に入ったのはそこではありません。
想像以上の収容力
ひらくPCバッグとの比較。カバンのサイズがかなり違うのがわかります。幅も高さも開くPCバッグが二回りくらい大きい感じ。 さらにEveryday Slingは末端がすぼまった形状になっているので実際ではなおさら小さく感じます。

厚みはEveryday Slingのほうが分厚い・・・ ですが これには理由があります。

実は、Everyday Slingのなかに出張グッズを入れていました。
フルサイズのα7s、レンズとして35mmの単焦点、50mmの単焦点、さらには普通のカバンならこれだけでかなり置き場に困る28mm-75mmのf/2.8通しのレンズ(いわゆる大三元の真ん中に当たるレンズ)まではいり、加えてGoProまで入っています。

フラップ部分には充電器やケーブル、モバイルバッテリー、USB−Cハブが入っています。

着替え類はカメラの下にエレコム製着替え用のポーチの中に入れています。
このバッグはフラップが折り畳める独特な仕切りがついていて、こういう薄くて横長い物を入れたときにその上に積み重ねるように別の荷物を置いていくことが出来ます。
もちろん、MacBookPro13インチも入っています。

鞄のサイズがぜんぜん違うので絶対的な容量はもちろんひらくPCバッグのほうがずっと大きいはずで、購入するまでは日常的な利用はコンパクトな、Everyday Sling、出張などはひらくPCバッグと使い分ける予定でした。
ところが実際に使ってみるとEveryday Slingは上に積み重ねていくスタイルのおかげで見た目ほど遜色ない量のないたくさんの荷物が入りました。
それでいて、見た目は圧倒的にスマート。コンパクトにギュッと詰まっていて外からはとても大量の荷物が収まっているようには見えません。
この収納力とスマートさのバランスが一番気に入りました。
飛行機で機内持ち込みしたときもぐっと小さいおかげで足元に詰めても足を伸ばすことも出来ます。
これを使って出張に行くと、行った先で 今回はPCを持ってきていないんですか? と聞かれることも多いです。
その他の機能
さらには、外側の紐を伸ばすとここからさらに拡張ができて、不格好にはなりますが、外ポケットのスペースを更に確保することも出来ます。
外側の紐は三脚をくくりつける事もできます。
さすがこのへんはカメラバッグだけあってしっかりしています。

側面にはベルトがついていてPeakDesignのキャプチャーを取り付けることも出来ます。
まぁ、ここにカメラを付けるのはちょっと怖いので余り使うことはないですが、キャプチャーを使わないときになくさずに止めておく場所としては便利です。

背中側には革ベルトが付いていて ちょっと掴んで持ち運ぶときに便利。
ひらくPCバッグはこれがなくて不便だったんですよね

ここがちょっと残念。
ということですごく気に入っているPeakDesignですが、ひらくPCバッグと比べて残念なところもあります。自立しない。
ひらくPCバッグは自立するおかげでペン立てのようにも使えるというのが売りですが、そうでなくてもちょっとカバンを置いたりするときに自立してくれるのはとても使いやすかったです。Everyday Slingは外ポケットを広げたらかろうじて自立しそうな感じはあるのですが、見た目のスマートさが失われるし基本的には自立しません。
絶対的な収納力はひらくPCバッグのほうが上。
物理的にサイズが大きいので当たり前ですが、実際に荷物を詰めていくとひらくPCバッグのほうがたくさん入ります。とくにノートパソコンに関して言うと、ひらくPCバッグは15インチの旧RetinaMacBookProが入ったのに対してEveryday Slingは10LタイプでもUSB TypeCになった13インチのMacBookProが本当にギリギリいっぱいです。
Retinaになる前の13インチMacBookAirでさえ入りません。
重たいものを背負ったときの疲れにくさはひらくPCバッグのほうが上。
Everyday Sling でもそんなに疲れるわけではないんですが、ひらくPCバッグの疲れにくさは感動的なレベルでバックパックと遜色のない疲れにくさを実現しています。Everyday Slingはそこまでの疲れにくさはなく、長時間使っていると肩に負担が溜まってきます。
方向が固定。
ベルト伸縮の仕組みのためにバッグを背負うのを右肩か左肩かのどちらかに固定する必要があります。逆にするにはベルトを取り外して向きを入れ替える必要があり現実的じゃないです。
いつも片方ばかりに負担がかかるので毎日背負うのは少し心配になります。
PeakDesignは簡単に取り外せるカメラストラップとかも出しているのでその技術で肩紐も簡単に取り外し可能にしてほしかったです。
とまぁ、いろいろ書きましたが あれほど好きだったひらくPCバッグを使わなくなるほど気に入っています。
こうなってくるとPeakDesignのバックパックとかも気になってきます。