SONY スマートウォッチ2の人柱になった

2013/11/30 26535hit

スマートウォッチに興味をもったのは今年の5月。GoogleI/O 2013にてGoogle Glassを試してみて
即時に情報が入ってくる感覚は新鮮だけれど、視認性と価格にまだ難がある。
それに近い価値をウォッチならより近い未来に提供できるのではないかと感じたため。

スマートウォッチもまだ市場的に未成熟ですが、今のうちにスマートウォッチの活用方法を探ってみたいと思います。
今回購入したのはSONYのSmartWatch SW2(以下SW2)

スマートウォッチはGalaxyGearのような多機能製品からFUELのような単機能製品まで多様に出ていますがSW2はフルカラーのタッチパネルディスプレイを備えながらも通知に特化した単機能製品に近い構成。
XperiaStoreで売っていますが、GooglePlayからアプリをインストールすることで最近のAndroid端末と連携することが出来ます。


価格はXperia Storeにて14,800円(Xperia Z1購入者は11,800円)。
この価格なら普通の贅沢品ではない腕時計とも競合できます。
amazonにも並行輸入品などが出ていますが、XperiaStoreで購入するのが今のところ一番安いようです。

本体は箱型のアクリルケースに入ってやって来ました。
付属品は本体とドキュメント類、あとは短めのmicro USBケーブル一本です。

1日目の故障

早速使ってみたところ、いきなりの再起動。
それも、何か操作をしていた時とかではなく、普段歩いている時に時計がバイブレーションして見てみたら再起動でSONYロゴが表示されているという状態。
半日使って3回再起動し、これではちょっと使いものにならないという感じ。

文鎮化

翌日、電車を降りて時間を見ようとした時に画面が真っ黒。
スリープに落ちたのかなと思ったのですが、二度と画面が表示されることはありませんでした。
念のため1日中充電してみるも変化なし、竜頭を長押しする強制リセットも効果ありませんでした。
結局使い始めて24時間経過する前に文鎮となってしまいました。

返品

これでは使い物にならないので、返品して交換してもらうことに。
交換はXperia Storeに書いてあった電話番号から電話にて対応
さすが携帯電話の周辺機器だけあって携帯電話からのフリーダイヤルに対応しているのは好印象。
Xperia Store お問い合わせ先
症状を事細かく説明し、充電や再起動などひと通りのトラブルシューティングがすでに行っていることを伝えたところですぐに返品交換の流れとなりました。
言われた交換先に着払いで送りつけます。
初期不良なので全額無料だったのですが、交換品は故障品が届いてから発送するという方法で預けてから交換品が届くまで一週間近く時間がかかりました。
昔からSONYは故障が多くサポートが悪かったですが相変わらずという感じ。
故障自体は初期ロットのためしかたないですが、そんな時こそ素敵な対応を見せて欲しかったです。

本体の質感

本体は思ったより高級感が有ります。
側面はつや消しのメタルブラック、通常リュウズがある位置にXperai Zのような電源ボタンがついていて、SW2のハードボタンはわずかにこれだけです。

文字盤側のエッジには鏡面加工が施されiPhone5ブラックモデルのダイヤモンドカットのようなアクセントになっています。
文字盤部分は光沢の一枚板。ここに液晶画面と、SONYロゴ、3つのソフトウェアボタンと照度センサーがついています。

竜頭の逆側には充電用のMicroUSB端子が付いています。
SW2の設定はスマートフォン上から無線にて行うので通信は行いません。
独自端子などを使わずにスマートフォンと充電端子を共用できるのはありがたいです。


つけ心地

本体はあまり飾り気のない真四角なスタイル。正面から見たサイズは通常の男性向け時計より大きいですが厚みがそれほどなくシンプルな形で服などに引っかかったりしないこと、つけていてじゃまに感じることはありません。
重量はわずか23.5gしかなく、シリコンベルトをつけた場合でも48.4gしかありません。
シリコンベルトはちょっと柔らかくグラグラしていておもいっきり引っ張ればちぎれてしまいそうな不安があります。
そのかわり、柔らかいのでつけている感覚がしないです。

高級感はないので高級感を求める人はメタルベルトや革ベルトに変えたほうがいいかと思います。
市販の時計用ベルトと交換可能なのは嬉しいですね、ちょっとしたカスタマイズが楽しめそうです。
普通の男性用腕時計と比べても薄く、今までつけていたFossilやDIESELの腕時計と比べても圧倒的につけた感じがしません。
今までメインで使っていたFossilと比べてみます。

文字盤のサイズはSW2の方が大きいですが、厚みはSW2の方が薄いのが分かります。
このおかげでスーツなどにボディが引っかかったりすることもなく快適に使うことが出来ています。
FosilではPCを操作するときは重たさの問題やメタルベルトがパームレストに当たってパームレストが削れてしまうため毎回腕から外して使っていたのですがSW2標準のシリコンベルトは留め具(樹脂)含めて柔らかいのでそういう心配が無く、気づいたら一日中つけていたということが多いです。


セットアップ

スマートフォントの連携は単にNFCをかざすだけでペアリングが始まります。
追加のアドオンアプリもスマートフォン側でPlayストアのアドオンをインストールしていきます。
スマートフォン側にアドオンアプリをインストールすると自動的に同期されたスマートウォッチにアイコンが追加されていきます。
ちょっと残念だったのはこのアドオンアプリが探しにくいこと。
Play Storeにあるのですが、アイコンや名称などが統一されておらずどれがスマートウオッチのアドオンなのかわかりづらいです。
Playストアは外部リンクに対応しているのでアドオンポータルがあったほうがほしかったです。

安定性

交換品に変わってから一週間ほど使っていますが今のところ再起動はなしフリーズもありません。
やはり、最初の1台がハード的に初期不良だったようです。
ただし、天気予報をロードしに行くときにたまに時間がかかるときがあります。

使い勝手

スマートウォッチ2を使っていて嬉しいのは常に液晶が表示された状態になっていること。
この手のデバイスでは電池消費量を軽減するために通常は液晶がオフでボタンを押した時だけ液晶が表示されるという仕組みのものが多いですが、スマートウォッチ2ではつけている限り液晶に時間が表示されるので、全く操作する必要なく時計を見ることができます。
この0か1かの差は大きく、このおかげでスマートウォッチ2は普通の腕時計と全く同じ様に使うことができます。


液晶は半透過型液晶を搭載しています。
液晶は大きく透過型と反射型に分かれていて、一般的なスマートフォンに搭載されているのは透過型液晶。
透過型液晶とは、液晶の背面にバックライトがあり、そこからの光を液晶で遮ることで明暗を表現する仕組み。
光源を備えるため色鮮やかですが、電力消費量が多かったり、昼間の屋外では太陽光に負けて画面が暗くなってしまうという問題があります。
反射型液晶は電卓やデジタル腕時計でよく使われている方式で、液晶の下にバックライトの代わりの反射板を使い外光を液晶を使って遮ることで明暗を表現する仕組み。
電力消費量が少なく、太陽光の下でもくっきりと見ることができますが、色に鮮やかさがなく、他に光源がないと見ることができないという問題があります。
半透過型液晶はこの中間で、明るいところではマジックミラーで外光を反射しつつ、暗いときはバックライトで光と鮮やかさを補います。

透過型液晶のおかげで太陽光をあてても画面が黒く潰れることなく見やすいです。
輝度を最大に設定したiPodTouchと見比べてもこの通り


写真以上に実際に見るとその差を感じます。
この状態で表示し続けてくれるので、通常時は操作不用で時間を調べることができます。

ただ、完全な反射型液晶ほどくっきりとしたコントラストではありません。

何も操作していない状態ではこのバックライトが消灯している状態が続きます。
着信や竜頭を押したタイミングでバックライトが表示され操作中はバックライトが表示されます。
バックライトがつくと一気に明るくなります。
この明るさは必要十分でとても半透過型とは思えないほどです。
実際運用時は明るさを1/3程度に設定して使っています。


実は液晶は常時付いているわけではなく、加速度センサーと連動して一定時間揺れがない場合は画面が消えます。そのため充電している時などは画面が消えている状態を見ることができます。
加速度センサーが反応した瞬間にすぐに画面が立ち上がり時計表示モードに変わります。

加速度センサーの反応は繊細で、本体を振ったりする必要なく、わずかに触った程度で反応して画面表示が復活します。
そのため腕に巻いている状態であればまず画面が消えることはありません。しかし卓上に置いて使いたい人は注意が必要です。

着信やメール、Facebookの通知などが来ると端末が震えて自動的にハイライトを表示してくれます。
これも基本的に操作不要。


何ができるのか、

追加アプリで機能を増やすことができますが、スマートフォンみたいに何でもかんでもできるという感じではなさそう。
基本的には通話やメール、Facebookの「着信に気づく」ことが主な役割になっています。

一応本文の内容も多少は見ることができますが、画面は小さいし、レスポンスも良くないので積極的に詳しく読もうとは思えません。
また、実際に操作してみて気がついたのですが左手を見える位置まで上げ続けて右手でタップするというのは割と腕が疲れて長くやりたい姿勢じゃないです。そのため、長時間の操作は辛いです。


そのため、主な使い方は、着信が来て、すぐに見る必要があると思った物はスマートフォンで見る。
見る必要がないと思った物はスルーするという形になりました。

その結果意外なことにFacebookを見る時間がすごく減りました。これまでは、着信がないかFacebookを開く→せっかく開いたことだしちょっと他の人の投稿もチェック
という流れになりがちだったのですが、SW2に連絡が無い間はわざわざチェックする行く必要がなくなり、自ずとFacebookを見る機会が減りました。

着信をバイブレーションで伝えてくれるのも嬉しいところ。
腕に直接接触している状態で振動するため、スマートフォンをカバンに入れていても着信に気付かなかったということがありません。
さらにSW2側の操作で着信拒否をすることもできます。
バスや電車の中でマナーモードにしそこねていた携帯が着信して、慌てて探して着信拒否するという操作が必要なく、冷静にSW2をタップするだけで携帯が沈黙するのは便利です。
ただできれば、拒否だけでなく、電話を受ける機能も欲しかった。携帯が取り出しにくい状況にあるとき、とりあえず、通話状態にさえできれば相手が諦めて切ってしまうというのを防げると思うのですが・・・


天気予報も見ることができます。
朝出るときなど、咄嗟に天気を調べたいときはスマートフォンより素早く調べることができます。
現在の温度と最高気温・最低気温・天気・風速が表示され
タップすると明日から3日先分までの天気・最高気温・最低気温の表示に切り替わります。


ホームスクリーンは5種類の時計から選ぶことができます
デジタル表示とアナログ表示の日付あり/なし背面が白黒です。
ひと通り試したところ、背景黒のアナログ日付ありが一番便利に感じました。
この場合、日付付きアナログ時計に似た表示になるのですが、アナログ時計と違って月ごとに日付を合わせなくていいのが地味ながら便利です。


全体の印象

・長く操作する用途には不向き
・短時間での操作は圧倒的に早い
それを考えると、機能を絞り込んで軽量さやバッテリー寿命を重視したSW2の設計は見事だと思います。
スマートフォンを置き換えるものではなく、スマートフォンを補佐する端末という印象です。
この感覚はちょうどスマートフォンが出たての頃の、スマートフォンとPCの関連に近い気がします。
その後スマートフォンの性能向上やサービス形態の変化によりスマートフォンはPCを浸食していくようになりましたが、スマートウォッチが同じ道を歩むかはまだ不透明です。
少なくとも今時点ではSW2にスマートフォンを置き換える能力はないしその意図も感じさせません。使い分けがしっかりしていて、SW2を使うことでよりスマートフォンが便利にしようというスタンスです。
時間を見たり、アラームを止めたり、メールの着信を確認したりするのにわざわざスマートフォンを取り出してロックを解除しなくてもいいというのは思いの外ストレスを軽減してくれます。

ここがいまいち

一方、正直なところ未熟な部分も目立ちます。

カスタマイズ性が悪い。

ホーム画面のアプリを自分で作ることもできないし、バックライトが消える時間も、壁紙の変更もできません。
特にホーム画面についてはせっかく半透過液晶を使っているのに時間しか見ることができないというのがもったいない。
ここに未読メールやFacebookの件数が確認できれば、それこそ本当の時計と同様にノンタッチですべての操作を完結することができたのですが・・・
液晶がオフになる機能も無効化できたほうが机の上に時計を置いておく派の人にとって便利だと思います。

充電が面倒

充電するためにキャップを外してUSBケーブルを接続しないといけないというのが割と面倒。
スマートフォンも充電が面倒ですが、それと同じ面倒さがもう1台増えます。
端末の特性上防水効果を高めたいとかUSBコネクタをむき出しにしたくないというのはわかるので、Qiに対応してくれればスマートだったように思います。
その場合、USBコネクタすら必要ありません。

レスポンスが悪い

複数のメールを見るときフリックで切り替えられるのですが、この反応があまり良くなく、メールが切り替わるのに時間がかかっているのかフリックを認識できていないのかがわかりづらいことがあります。
端末の性能上どうしようもないのであれば、無理にフリックにせずにボタン方式でよかったです。

固定ボタンとソフトウェアの相性が悪い。

スマートウォッチ2はAndroidのように戻るボタン、ホームボタン、(マルチタスクの代わりに)設定ボタンの3つが並んでいます。
一見するとAndroidのようで便利そうなのですが、実際に使ってみると意味がないことに気づきます。
戻るボタンを押すほど深い階層に潜ることはないですから、ほとんどの場面でホームボタンと戻るボタンは同じ効果しかないですし、設定ボタンに関してはアプリの並び替えをするだけなのでわざわざ固定ボタンにした意味がわかりません。
設定はスマートフォンで全て行わせ、戻るボタン一つでよかった気がします。

竜頭の質感

見た目のアクセントになっている竜頭ですが押し込むとまっすぐ落ちていかず斜めに傾き、クリック感も乏しくていかにも安っぽい。
しかも、この竜頭を2回押さないとホーム画面が表示されないのでかなりの頻度を押すことになり気になります。
場所的にも押しづらいところにあり、楽しい体験じゃありません。
それこそホームボタンに竜頭の機能を持たせてくれたらよかったのにと思いました。

おすすめ度

全体的なおすすめ度は65%(一部の人におすすめ)
この商品のおすすめ度を決めるのは難しかったです。
たしかに便利だし、値段もお手頃。コンセプトは明確でわかりやすい
しかし、いかんせん未完成な部分が多すぎて使い手が気を使ってやる必要があります。
方向性が正しいのにスピード感が足りていません。

不足分の中にはちょっとした改良で良くなりそうな物も多いです。
おそらく来年のモデルとかで悔しいほど良くなった商品を見せられるということです。
進歩が早い新ジャンル商品では仕方がないことですが、万人におすすめするにはもう少し改良が進んでからでいい気がしました。

新しもの好きの人は間違いなく買い。
未完成な商品を楽しんで使える人も買い。
賢い買い物をしたい人は様子見
すべてが親切丁寧でないと行けないと思っている人は数年待ってください。

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